コスモス治療院[このような症状に]
■神経系疾患
◆顔面神経麻痺
●症状
ある日突然顔の半分、あるいは一部分が思うように動かせなくなる状態のことをいいます。 顔が曲がっていたり、まぶたが閉じられないので眼が乾燥して痛かったり、口が閉じられないため食べたものがこぼれてうまく食事ができなかったりします。 その他には味がおかしい、ツバがでにくい、などの訴えも出てきます大勢の顔面神経麻痺の方は発症の1〜2日前、耳の回りに痛みがあることが多くみられます。 顔面神経麻痺の症状が軽い例でも、顔を動かすと左右不対称(いびつ)が目立つので、社会的に消極的になりがちで、精神的にもダメージの大きい病気です。
目をあけるとき 目を閉じるるとき
末梢性顔面神経麻痺の症状
・麻痺側の前額郡の「シワ」がなくなり、又「シワ」を作ることが出来ない。
・閉眼が不十分、閉眼を命じると眼球が上方に回転するベル現象を呈す。
・口笛が上手く吹けない。うがいができない。
・神経麻痺側の鼻唇溝は平坦となり、口角は垂れ下がる。
・神経麻痺側の舌の前2/3の味覚障害がでることがある。
・涙液分泌障害、唾液分泌障害など。
・耳が痛い、高い音や自分の声が響くなど症状。
・平衡感覚の異常を呈することもある。(ラムゼイ・ハント症候群の場合)
中枢性顔面神経麻痺の症状
・対側前頭筋がほとんど障害されない。上方視に際にシワを作ることができる。
・目周りの筋肉(眼輪筋)が麻痺がされないかあってもきわめて軽い。
・腱側と麻痺側の両目が閉じることが可能である。
・口周りを中心に両側の筋肉(口輪筋)が障害されることが多い。
・顔面麻痺以外の症状がでる。
このような中枢性顔面神経麻痺の場合は、脳梗塞など中枢神経の疾患を疑います。 すぐ専門の医療機関への受診を勧めます。
肺照射は何ですか?
●原因
多くの末梢性顔面神経麻痺の原因はまだ不明です。考えられる可能性として局所浮腫(きょくしょふしゅ)、ウイルス感染、寒冷、末梢血管障害などがあります。 いずれにしても、顔面神経麻痺は何らかの原因で顔面神経がはれると顔面神経が圧迫され麻痺が現れると考えられています。臨床で一番多く見られるのがベル麻痺です。 また、顔面神経管の中の顔面神経にウイルスを感染し、顔面神経麻痺となる場合があります。 それをらラムゼイ・ハント症候群と呼ばれています。この場合には耳介や外耳道に水泡を伴い、痛みがあることが一般的です。 慢性中耳炎、主に真珠腫性中耳炎で顔面神経麻痺が起こることがあります。 また、外傷、特に側頭骨の骨折の場合に顔面神経麻痺を伴うこともあります。 側頭骨以外の部分で起こる顔面神経麻痺には脳血管障害(いわゆる脳卒中)、脳腫瘍や耳下腺腫瘍があります。
●ベル麻痺
ベル麻痺の原因については多くの説が述べられていますが、いまだ意見の一致をみるに至 らないです。 原因はほとんど不明です。障害部位に虚血浮腫が生じると神経が圧迫されます。 これが骨性顔面神経管内において局所循環障害をさらに促進し、虚血を増強するという虚血説が比較的広く受入れられていますが、この説もあくまでも仮説であり確証ではあります。 最近ベル麻痺とウイルス感染の関係が注目されています。ウイルスによる感染であること可能性を示しています。 突然始まる片側顔面筋の運動麻痺が主な症状です。その結果、額にしわを寄せられない、眼を閉じられない、口角が垂れ下がる、口を尖(とが)らせて口笛がふけなくなる、口角からよだれが垂れる、などの症状が起こります。 麻痺側の耳が過敏になり、音が大きく響くように感じることがあります。麻痺側の舌の前方3分の2の味覚障害を伴うことがあります。
●ラムゼイ・ハント症候群
ラムゼイ・ハント症候群の原因は水痘(みずぼうそう)のウィルス感染する病気です。20〜50代の方にやや多いようですが、子供から年配の方までの広い年齢層でも、まれにはみられます。 ヤモヤした鈍い痛みの頭痛と耳痛が現れ、それと共に耳の入り口や周りにかゆみを伴った赤い水疱ができます。典型的な症状は顔面の筋肉の運動麻痺です。耳鳴り、難聴、めまい(平衡機能障害)が起きることがあります。 その他、流涙、目の痛み、味覚障害、頭痛などを伴うことがあります。
どのような薬は、気管内チューブを介して管理することができる
●西洋医学治療法
顔面神経麻痺にかかると病院では何科にいけばよいか、またどんな治療法をすればよいのか迷っている方々が多いと思います。 一般的にまず耳鼻科や脳神経内科などへ行き諸々の検査を受け、副腎皮質ステロイドや抗ウイルス剤の点滴、星状神経節ブロックなどを行い、改善されなければ、血流改善剤、ビタミン剤や神経賦活剤などが薬が処方されます。 病院によっては顔面神経減荷術の手術を行うところもありますが、手術の後遺症を伴うなどのリスクが高いですし、因果関係はまだはっきりしていないということで、現状ではよい治療法とは言いきれません。 なかなか症状が改善されなければ薬物・ビタミン投与などのあとは「 しばらく様子を見る 」ということになり、これといった治療法が確立されていないのが現状です。 顔面神経麻痺は現代医学ではまだ特効薬はなく、時間が経てば経つほど、治りにくくなり、後遺症が残ります。したがって、麻痺が起こった早い内からの治療がベストであり、発症してからの10か月前後が治癒するかどうかのわかれ目だとよく言われています。 顔面神経麻痺になって年数がたったものは、治療しても麻痺の回復が難しく後遺症として少し残ります。 そのような麻痺では、形成外科による手術することもあります。
●顔面神経の支配範囲
顔面神経は左右の脳幹から内耳道、中耳腔を通って顔面に出る脳神経の一つである。 顔面筋肉の運動や舌の味覚の一部、さらには涙腺、舌下腺などに分布する副交感神経などをつかさどる神経で、顔面神経麻痺とはこの神経が様々な原因で障害され、顔面機能が消失する病気です。 末梢に走行する主な顔面神経線維は右の図のようです。顔面神経麻痺は臨床的には中枢牲麻痺と末梢性顔面神経麻痺に分けられます。中枢性顔面麻痺は顔面神経核上病変(上位神経)による麻痺です。 原因は脳溢血、脳腫瘍、その他脳内の病変により、発する症状です。
●顔面神経麻痺の評価法
顔面神経の麻痺の程度を評価する方法は「運動評価法」とも言う。「運動評価法」は大きく分けて二つの方法がある。 一つは「顔面全体の評価法」もう一つは「顔面部位評価法」であり、現在臨床で専門家達によく使われている顔面全体の評価法(House-Brackmann法)と顔面部位評価法(40点柳原法)である。 検査法は簡単で短時間内に行うことができる。 大まかな判定基準で、ある程度は顔面神経麻痺の臨床経過と予後に役に立つが、絶対的な判定法ではない。
40点法は柳原氏が提唱した顔面神経麻痺の部位評価法で、38点以上は正常で8点以下を完全麻痺とする。
synapのシンドロームの効果は何ですか
|
●顔面神経麻痺の後遺症
顔面神経麻痺の予後は、障害の程度や範囲、病因、治療法、治療開始時期などによって様々です。 臨床において最も頻度の高いBell(ベル麻痺)とRamsay hunt(ラムゼイ・ハント症候群)などの場合は、神経障害が軽度であれば、適度な治療によりほとんど後遺症を残さず回復しますが、神経障害が重度の場合はしばしば後遺症を残します。 顔面神経麻痺の後遺症はさまざまありますが、主な後遺症は以下のようなものです。
@病的共同運動 病的共同運動は不随意運動と言われるもので、顔面神経麻痺の後遺症のなかで最も頻度の高い症状です。元々目のまばたきの筋肉に行く神経と、口の周囲の開け閉めに使う口輪筋は根っこは同じ顔面神経ですが、口の開閉に伴い目が動くという共同運動が起こる場合です。普通の場合は顔面麻痺の発症して3〜4ヶ月ころから出現します。
Aワニの涙 食事に際して、多量の涙分泌されます。発症後数ヶ月経て出てくるものです。 唾液腺へいく神経と涙腺にいく神経が誤って起きる現象です。「ワニの涙」とはワニは食べ物を食べると涙が出るのでこう言われます。
B顔面拘縮 患側の顔面が持続的に収縮した結果です。鼻唇溝は深く、眼裂は狭小化し、安静時も顔が非対称に見える状態を顔面拘縮といいます。 原因は顔面神経の再生神経数が少ないと言われています。しばしば病的共同運動を合併しています。
Cアブミ骨筋性耳鳴 表情筋を再生するはずの再生神経線維が誤ってアブミ骨筋を支配したために起こる現象です。 目を閉じたリ、口を動かしたりとしたときにアブミ骨筋が収縮し、耳鳴や一過性難聴が生じます。
D顔面痙攣(けいれん) 麻痺側の顔全体に及ぶ痙攣が起こり場合と口と眼の周りに局所痙攣が起こる場合があります。 症状はそれほど強くはありませんが、後遺症として残ることがあります。後遺症として顔面痙攣の原因はまだはっきりしていません。
顔面神経の障害部位によって、症状や予後が違ってくる
|
●顔面神経麻痺の予防
1.寒冷刺激を避ける。
2.顔に風当たりを避ける。
3.過労を避ける
●治療
<鍼灸治療>
鍼灸は麻痺した顔面神経組織を修復する働きがあります。また、顔面神経の炎症に対する消炎効果もあります。
【取穴】
・頬車、翳風、陽白、瞳子りょう 、糸竹空、攅竹、四白、迎香、聴宮、聴会、合谷 パルス(低周波) ※患側だけでなく健側に対しても鍼治療を行う
0 コメント:
コメントを投稿